電子式血圧計が市販されるようになり、家庭で血圧測定を行う人が増えてきています。 その中で「測るたびに血圧値が違う」「病院で測ったときの値と違う」という声がよく聞かれます。
しかし、これは血圧計の故障などではありません。血圧は心臓の動きに合わせて一拍ごとに変化しています。 この変化は自分では感じとれないため、血圧は一定のはずだと考えがちですが、実際には、連続して測っても、午前と午後でも、また季節や気温によっても血圧値は違ってきます。
また、血圧は特にストレスや感情の起伏といった精神的な影響を受けやすく、緊張すると高くなり、リラックスすると低くなるという傾向にあります。
病院や集団検診などで医師や看護婦さんに測ってもらうと、不安や緊張感から血圧はどうしても高めになりがちで「白衣性高血圧」という言葉もあるくらいです(最高血圧で25〜30mmHg、人によっては50mmHgも高くなる場合があります)。 一方、家庭などリラックスできる状態の測定では、本来の血圧に近い安定した値が得られます。
血圧は、一度の測定で高い低いといって一喜一憂することなく、毎日同時刻に測定し、自分の平均血圧を知るとともに日々の変化を記録したうえで、医師に相談することがよいといえます。
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