●血圧はいったいどんなときに、どんな目的で測るのでしょう
大きく分けて次の3つの場合があげられます。
(1)高血圧症や低血圧症でないかどうかを診断する場合。
特に高血圧は放っておくと他の病気を招きやすいため、できるだけ早く発見し、治療しなければなりません。
(2)病人に手術などの治療を行う場合。
手術などの際には、その人の心臓機能を判定しなければならず、そのために血圧測定を行います。
(3)循環器系の病気を診断する場合。
いずれにしても、血圧は私たちの健康状態を知るうえで大変重要な意味を持っているのです。
●高血圧は、さまざまな病気のもとになります
低血圧より高血圧の方が問題とされるのは、高血圧の状態が長く続くと、さまざまな病気を引き起こす危険性があるからです。実際に、高血圧の人を調べてみると、血圧値が高いほど死亡率も高いことがわかっています。
(1)脳血管障害:高血圧症になると、脳血管がやぶれる脳出血、脳梗塞や脳底部の動脈瘤の病気、くも膜下出血などを引き起こしやすくなります。
(2)心臓病:心肥大や冠状動脈硬化、狭心症、心筋梗塞などの危険な病気を引き起こしやすくなります。
(3)腎臓病:高血圧が長期化すると、腎臓障害を併発しやすくなります。
(4)動脈硬化:高血圧は血管の老化を早めるため、動脈硬化を起こします。
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