●湿度計を活用しましょう
湿度とは「空気の湿り具合」「空気中の含水量」をさす指標です。目的によっていろいろな単位で示されますが、最も一般的なのは%の単位で表される相対湿度です。気温ごとに変化する空気中含水量の限界を100%として、それに対する水分の割合を示すものです。したがって、相対湿度は空気中の水分量が一定でも温度によって変化します。例えば、冷たい水を入れたグラスを考えてみましょう。グラスの外には水滴がついています。つまり、これは相対湿度100%の状態です。冷水による冷却によってグラス表面の空気中に含まれていた水蒸気が限界点を超え、「結露」したわけです。冬、暖房しているときの窓の水滴や、北側に面した押し入れの中のひどい湿気なども同様の現象です。
●快適環境と湿度の関係は?
さて次に、快適環境と湿度との関係を考えてみましょう。人には発汗によって体表から熱を逃がすしくみがあります。つまり湿度の高い状態では汗が気化しにくいため、暑く不快な感覚を与え、逆に気温が高くとも湿度が低ければ、発汗も順調となり、あまり暑さを感じないということになります。夏、除湿は冷房効果を高め、冬、暖房中の加湿は発汗、乾燥を抑制します。エアコンのドライ機能や市販の加湿器を上手に使って、湿度のコントロールをしてみましょう。
湿度は温度に比べて見すごされがちですが、湿度管理は体感快適度に大きく影響しているのです。さらに低湿度がウイルスを活発化させ風邪をひきやすくさせることや、アレルギー性疾患やアトピー性皮膚炎、小児喘息などの原因となるカビやダニの繁殖と湿度の関係などについての研究も進み、湿度コントロールが健康管理面からも大変重要です。
●ダニ・カビの生育ゾーンと人の快適ゾーン
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