肥満かどうかの判定法には、標準体重に対する自分の体重の比率を計算する方法があります。 この判定のもとになる「標準体重」を求めるにはいくつかの方法があり、わが国では以前から「ブローカの変法」が使われてきました。 しかし最近は、BMI(体格指数)による標準体重の判定方法が主流となってきています。
ところでこれらの方法は、ある身長において体重だけで太りすぎ、やせすぎを判断するものですが、果たしてそれだけで正確に判断できるのでしょうか。 ここで、気をつけなくてはいけないのが「体重過多」と「肥満」の違いです。 「体重過多」とは、身長に対する体重の割合が多いことです。 つまり、「標準体重に比べて体重がどのくらい多いのか」であり、「体重過多」=「肥満」ではないのです。 スポーツマンで筋肉と骨が発達し脂肪が少ない場合、体重過多であっても肥満ということはありません。 また、一見スマートに見えても骨や筋肉が細く、体脂肪が多目の人もいます。 若い女性も含めこのタイプは、「隠れ肥満」と呼ばれ、健康体とはいえません。
しかし、「肥満」と「体重過多」は関係が深く、肥満の人は体重過多になっている場合が多いのが事実です。 そのため、一般的には体重を測定し、標準体重表やBMIを使って「体重過多」の程度を調べ、体重管理が行われています。
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