日本人のワキの下の平均体温は37℃前後です(「臨床生理」Vol.7より)。というのもワキの下で正しく測った場合、子供からお年寄りまでの健康な人の平均値は36.89±0.34℃で、ほとんどの人の体温は36.55℃から37.23℃の範囲内にあるからです。37℃が発熱の目安と思っている人が多いと思いますが、むしろ37℃というのは、平均的な「平熱」なのです。
平熱には、個人差があり、平均的な体温の範囲内に入っていないからといって、必ずしもその人が異常というわけではありません。ですから、平熱の低い人が病気等で発熱したときに、平熱の高い人と同じくらいになることも十分にありえるのです。 病気のときに発熱しているかどうかを知るために大切なのは、自分の正常なときの体温を知っておくことです。そうしないと、ただ体温を測っても自分にとって異常かどうかチェックすることはできません。
一般には、生後1ヵ月までの赤ちゃんの体温は37℃台と高く、幼児や子供も大人より高めです。逆に60才から94才までの人の平均体温は36.59±0.39℃との報告があり、お年寄りになると体温は低めになることがわかっています。
人の体温には24時間単位のリズムがあり、1日の中でも変化しています。早朝の寝ているときがもっとも低く、午後2〜5時くらいがもっとも高いのが一般的です。体温は1日の間で0.2〜0.4℃変化しています。
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