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JMIF(JAPAN MEASURING INTRUMENTS FEDERATION) 社団法人日本計量機器工業連合会
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健康ってはかれるの?
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健康ってはかれるの?

● 身体計測と健康管理

1.なぜ「肥満」はいけないの?
 体重の面から健康を考えると、一番気をつけなければならないのが「肥満」です。食生活が豊かになった最近では、偏食や運動不足が原因で小学生にまで「肥満」が目立ってきています。では、やせている方がいいのかというと、必ずしもそうではありません。無理なダイエットは栄養失調につながるなど、やせすぎも身体を害することになるのです。

 わが国では肥満には、恰幅がよい、貫禄がある、生活が裕福だというイメージがあります。しかし、もはやこのような考えは拭い去らなければなりません。
 肥満が健康・長寿の敵と呼ばれる理由はさまざまな病気を合併しやすく、死亡率も高いからです。この傾向は、肥満度が高くなればなるほど明らかになります。
 肥満者では正常体重者に比べ、高率に糖尿病を発症します。さらに高脂血症、高血圧、痛風、心疾患および関節障害も高頻度です。また、女性では子宮癌や乳癌、男性では大腸癌や前立腺癌などの悪性疾患が合併しやすい事も知られています。
 これらの病気の原因は、余分な体脂肪の蓄積によりもたされた物理的負担によるものと、肥満に伴う内分泌・代謝異常によるものおよび、両者が複雑に関与したものなどに分けられます。このうち、寿命とのかかわりからすると心臓病や脳卒中などの動脈硬化による病気が最も問題になります。

 米国のカプランは、上体肥満、糖尿病、高血圧および高脂血症の合併を「死の四重奏」と唱えました。つまり、太りすぎが糖尿病や高血圧と血液中の脂質の異常とのからみで心臓の血管への負担を増し、動脈硬化を促進させ、その結果として狭心症や心筋梗塞を起こすということになるわけです。
 ここの上体肥満という言葉は、ちょっと聞き慣れないかもしれませんが、ようするにビヤ樽と呼ばれる、お腹の飛び出た肥満体のことで、最近はこのタイプの肥満は内臓脂肪型肥満とも呼ばれ特に危険だとされています。
このような点から、肥満の治療や予防は、健康的な生活を送る上での一つのキーポイントとなるのです。

 肥満という点から、脂肪を悪者のように扱ってきましたが、人間には最低限必要な脂肪というのもあり、男性で5%、女性で8%とされています。ただ、女性の場合は体内脂肪率が17%以下になると正常な生殖サイクルに必要な脂肪が不足し、女性らしい美しさを失うことにもなりかねません。脂肪が少なすぎるのも、健康をそこなう原因となってしまうのです。私たちには適度な脂肪が必要であることも覚えておきましょう。そして、肥満とは、体重が重すぎるのではなく、体内の脂肪量が多い状態だということも知っておきましょう。




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