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JMIF(JAPAN MEASURING INTRUMENTS FEDERATION) 社団法人日本計量機器工業連合会
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計量法・国際法定計量・諸外国の計量法

日本の計量制度の概要としくみ

 


1.計量法
1−1.概要
 計量に関する法律は、計量制度と普遍的なつながりがあり、多くの国々において何らかの形態で法規則が制定されている。計量制度は、経済・社会活動を行ううえでの基本的要件のひとつであり、統一的な計量制度の確立は、経済の発展、国民生活における便益の向上、学術・文化の発展を図っていくための必要不可欠な要件である。
 日本の計量制度は、「計量法」という法律に基づいて確立されており、その歴史は、約1300年前の西暦701年(大宝元年)の大宝律令に始まったとされる。
 近代的な計量制度の基礎は、1891年(明治24年)に制定された「度量衡法」によって確立された。計量法の原型ともいえる度量衡法は、我が国の技術力の向上・発展の基礎をなすとともに科学技術及び経済の発展に大きく貢献してきたが、1909年(明治42年)のヤード・ポンド法の公認、1921年(大正10年)のメートル法単一性の採用等、多くの曲折を克服して、1951年(昭和26年6月公布、昭和27年3月施行)には度量衡法を全面的に書き換え、計量法が制定された。また、1966年(昭和41年)には、計量器の検定等の基本的制度を変更し、その合理化・近代化(例えば型式承認制度の導入)を図るとともに、消費者保護のための規定の整備を目的に大規模な改正が行われた。1972年(昭和47年)は、一般消費者の生活の用に供する計量器の基準適合義務に関する制度(いわゆる家庭用計量器制度)の新設及び公害規制の整備が強化された時期である。その後も環境計量士の導入、環境計測適正化のための流量計及び速さ計の法定計量器への追加、指定検定機関制度の導入等、その時代の社会・経済のニーズに対応した改正が行われてきた。
 しかし、世界的な動向として経済の自由化及び技術進歩を背景とした規制緩和が進み、計量制度も抜本的に見直す必要が生じてきた。1992年に制定された計量法(平成4年5月20日公布、平成5年11月1日施行)は、旧計量法の基本的な思想を踏襲しつつ、国際化及び技術革新への対応と消費者の確保を主軸として構築されたものである。
 計量法の大きな特徴は、国際化対応として法定計量単位のSI化、計量標準供給のための計量器の校正・認定事業者制度、指定製造事業者制度及び指定機関制度(指定定期検査機関及び指定計量証明検査機関)の新設である。


1−2.計量法
 計量法の概要は次のとおりである。   


1−3.計量法関連主要法令
 計量法関連主要法令は次のとおりである。

法令名 法令番号 公布日 施行日 具体的内容
計量法 法律第51号 H4.5.20 H5.11.1 計量法の目的他
計量法の施行期日を定める政令 政令第356号 H4.11.18 H5.11.1 計量法(法律第51号)の施行期日
計量法施行令 政令第329号 H5.10.6 H5.11.1 特定計量器の種類他
計量単位令 政令第357号 H4.11.18 H5.11.1 計量単位の定義、非法定計量単位の定義
計量関係手数料 政令第340号 H5.10.20 H5.11.1 型式承認及び検定、検査等の手数料の額
計量関係手数料規則 省令第66号 H5.10.21 H5.11.1 型式承認の手数料の減額、基準器検査手数料
計量法施行規則 省令第69号 H5.10.25 H5.11.1 事業区分、改造、修理等の基準
計量単位規則 省令第80号 H4.11.30 H5.11.1 繊度・比重等の定義等、ヤード・ポンド法
特定計量器検定検査規則 省令第70号 H5.10.26 H5.11.1 特定計量器に関する技術基準他
基準器検査規則 省令第71号 H5.10.27 H5.11.1 基準器の種類及び技術基準他



2.計量行政機関
 計量法は、法律の定めるところにより、経済産業省産業技術環境局知的基盤課、計量行政室、同省資源エネルギー庁、(独)産業技術総合研究所、(独)製品評価技術基盤機構及び地方自治体等が主体となって施行されている。

経済産業省産業技術環境局 
 知的基盤課:計量の標準の整備及び適正な計量の実施の確保に関すること
         (独)製品評価技術基盤機構の組織及び運営一般に関すること
         計量行政審議会の庶務に関すること
   電話03-3501-9279 
   〒100-8901 千代田区霞ヶ関1-3-1
   URL:http://www.meti.go.jp/policy/techno_infra/index.html

 計量行政室:適正な計量の実施に関すること
         計量行政審議会に関すること
   電話03-3501-1688
   〒100-8901 千代田区霞ヶ関1-3-1
   URL:http://www.meti.go.jp/policy/techno_infra/index.html

同省資源エネルギー庁 電力・ガス事業部政策課技術室:
   電気の適正な計量の実施の確保に関すること
   〒100-8931 千代田区霞ヶ関1-3-1
   電話 03-3501-1746
   URL:http://www.enecho.meti.go.jp/
 
計量行政審議会:計量行政に関する諮問機関
           計量法の規定によりその権限に属させられた事項の処理
           基本部会、計量標準部会、計量士部会、検定有効期間等分科会を設置
           所管 計量行政室
   URL:http://www.meti.go.jp/report/committee/data/g_commi04.html

同省地方経済産業局:
   適正計量管理事業所の指定、国家試験の実施、電気計器の製造・修理事業の届出
   電気計器の指定製造事業者の申請受付
   地方局のリスト http://www.meti.go.jp/intro/data/a240001j.html

都道府県計量検定所:
    製造・修理・販売事業の届出、計量証明事業の登録、基準器検査の一部、特定計
    量器の検定、はかり等の定期検査、量目取締り、適正計量管理事業所の指定
    一覧:http://www.meti.go.jp/policy/techno_infra/index.html

特定市町村計量検査所/政令指定103市:定期検査、量目取締


(独)産業技術総合研究所(AIST):
   計量に関する技術総括、基準器検査(質量、長さ、体積等)、型式承認、検定
   国家計量標準の設定・特定標準器の校正
   基準器検査(騒音計)、照度計、騒音計等の型式承認、検定、国家計量標準の設定・特定
   標準器等の校正
   熱量計等の基準器検査、検定、国家計量標準の設定・特定標準器の校正
   標準ガス、標準液の総括、国家計量標準の設定・特定標準物質の校正
   計量関係公務員及び計量士になろうとする人に対する教習の実施
   〒305-8565 茨城県つくば市梅園1-1-1 つくば中央第三事業所
   電話 029-861-4117
   URL:産業技術総合研究所 http://www.aist.go.jp/
      計量標準総合センター http://www.nmij.jp/

(独)製品評価技術基盤機構(NITE):
    特定計量証明事業者の認定、計量標準供給の認定事業者の認定
    大臣の指示に基づく立ち入り検査等
    〒151-0066 東京都渋谷区西原2-49-10
    電話 03-3481-1921
    URL:製品評価技術基盤機構 http://www.nite.go.jp/
    計量法校正事業者認定制度  http://www.nite.go.jp/asse/jcss/index.html

日本電気計器検定所(JEMIC):
   電気計器の検定及び型式承認、変成器付き電気計器検査
   指定製造事業者の指定のための検査、基準器検査、特定標準器による校正
   〒108-0023 東京都港区芝浦4-15-7
   電話 03-3451-1181
   URL:http://www.jemic.go.jp/

(財)日本品質保証機構(JQA):
   濃度計、騒音計、振動計、及びボンベ型熱量計の検定・型式承認のための試験
   特定標準器による校正
   〒100-8306 東京都千代田区丸の内2-5-2
   電話 03-6212-9001
   URL:http://www.jqa.jp/

(財)化学物質評価研究機構:標準ガス、標準液の総括、特定標準物質による校正
   〒112-0004 東京都文京区後楽1-4-25 日教販ビル7F
   電話 03-5804-6131
   URL:http://www.cerij.or.jp/ceri_jp/index.html

(財)日本ガス機器検査協会:ユンケルス式流水型熱量計の検定、型式承認のための試験
   〒107-0052  港区赤坂1-4-10
   電話 03-5570-5981
   URL:http://www.jia-page.or.jp/jia/top.htm



3.計量単位について
3−1.概要
 計量単位については、各国で様々な単位が使用されていたが、1875年にメートル条約が締結され、国際的にメートル法による単位の統一が進められた。
 日本においては、1959年(昭和34年)からメートル単位系の使用が計量法で規定されている。
  1921年(大正10年) メートル法への統一を度量衡法に規定
  1959年(昭和34年) 一般の商取引をメートル法に統一
  1966年(昭和41年) 土地建物の計量においてもメートル法に統一
                メートル法完全実施終了
 しかし、メートル法の中にも数種の単位系が存在したため、1960年(昭和35年)の国際度量衡総会において原則「一量一単位」とする世界共通の「国際単位系」(SI)が採択された。
 1992年(平成4年)の計量法改正にあたっては、グローバリゼーションの進展を考慮し、また経済大国の責務として、さらにSIへの統一を図ることとし、取引・証明におけるSI以外の単位の使用を原則禁止した。

 〔参 考〕
@非法定計量単位の使用の禁止(計量法第8条第1項)
  取引又は証明に用いる計量単位は、法定計量単位でなければならない。
取引とは:ここでいう取引とは、「有償であると無償であるとを問わず、物又は役務の給付を目的と
      する業務上の行為」をいう。
証明とは:ここでいう証明とは、「公に又は業務上他人に一定の事実が真実である旨を表明するこ
      と」をいう。
A非法定計量単位による目盛りなどを付した計量器の販売禁止(計量法第9条第1項)
  取引又は証明に使用すると否とを問わず、非法定計量単位による目盛りなどを付した
  計量器(併記されたものを含む)の販売、陳列を禁止している。


3−2.主な計量単位







4.検定制度とその対応
4−1.特定計量器
 計量法では、取引又は証明において適正な計量を確保することが社会的に要求される計量器、及び一般消費者の日常の生活における適正な計量の実施の確保が要求される計量器を特定計量器に指定し、検定証印又は指定製造事業者が表示した基準適合証印が付されているものでなければ、取引又は証明における計量に使用し又は使用に供するために所持してはならないことを規定している(「使用の制限」に係わる規定)。
 また、製造等における基準適合義務(法第53条)及び体温計・血圧計については検定証印を付していないものについての譲渡等の禁止を課している。つまり、一般社会に供給される計量器個々の性能が一定の水準以上にあることを求めており、これが検定制度の存在理由である。


4−2.特定計量器の種類
 特定計量器は次のとおりである。 
タクシーメーター、質量計、皮革面積計、水道メーター、ガスメーター、燃料油メーター、液化石油ガスメーター、温水メーター、量器用尺付タンク、密度計、ボンベ式熱量計、ユンケルス式流水型熱量計、積算熱量計、電気計器、照度計、振動レベル計、濃度計、比重計、温度計、アネロイド型圧力計(みなし証明)


4−3.型式承認制度
 一定の水準以上の性能を有しているか否かは、構造(性能及び材料の性質を含む)及び器差の両面から検証される。なお、検定の合格条件は、経済産業省令で定める技術上の基準(特定計量器検定検査規則第6条から第20条に規定)及び検定公差である。しかし、耐久性、環境試験等を含む構造検査を個々の特定計量器について行うことは物理的に不可能であることが多いほか、検定効率が非常に悪い。計量法では、合理的な検定の実施を図るために試験用の計量器を提出させ、器差、耐環境性(温度、湿度及び電気的特性を含む)、耐久性等、全ての技術基準項目について試験を行い、合格した場合には、その型式に対して承認を与え、その後生産される同一の型式の計量器は、検定の際の構造検査を簡略化できる制度が構築されている。これが型式承認制度であり、原則として、検定対象の特定計量器は全てがその対象である。


4−4.検定と検査
 計量法においては、特定計量器については検定・検査を課すことにより、精度の確保を行っている。
(1) 検定
 原則として特定計量器については、(独)産業技術総合研究所、都道府県、日本電気計器検定所、指定定期検査機関が構造及び器差に関して検定を行い、技術上の基準に適合しているかどうかを確認する。
  なお、タクシーメーターについては車両とともに、また電気計器については、実際の使用時の精度確保を担保するため、検定に加え、それらが装着された状態での検査(変成器付電気計器検査、装置検査)が義務付けられている。
(2) 有効期間
 検定には有効期間がある計量器とない計量器がある。
 有効期間がないものについても、使用状況から性能や器差が変動しやすいと考えられるものは、必要に応じ定期検査、装置検査を行い、精度の維持を図っている。
   ○有効期間がある特定計量器
     水道メーター、燃料油メーター、ガスメーター、電力計、騒音計 等
   ○有効期間のない特定計量器で定期検査がある計量器
     非自動はかり・分銅・おもり(一部例外あり)、皮革面積計
   ○有効期間のない特定計量器で装置検査(毎年)がある計量器
     タクシーメーター
   ○有効期間のない特定計量器
     温度計、排ガス・排水流量計、排ガス・排水流速計、比重計・浮ひょう 等

(3) 定期検査
 都道府県、特定市町村又は指定定期検査機関は、非自動はかり・分銅・おもりについては2年に1回、皮革面積計は1年に1回定期検査を行う。なお、定期検査は、計量士による代検査又は 適性計量管理事業所・計量証明事業者による自己検査によって代えることができる。

4−5.計量法上特別な規制があるもの
 ヘルスメーター、ベビースケール、キッチンスケールの家庭用計量器については、検定義務は課されていない。しかし、計量法施行規則で定められた技術基準に適合した商品を製造・輸入することが義務付けられている。
 また、家庭用計量器の販売事業者は「正」マーク又は検定証印が付されたものでなければ販売又は販売の目的で陳列してはならない。
 アネロイド型血圧計、ガラス製体温計、抵抗体温計は特に人体の生命、健康の保持に関係する計量器であるため、製造・修理・輸入者、業者は検定証印が付されていないものの譲渡、引渡しを、販売事業者も譲渡、貸し渡し又はそのための所持を禁止されている。


5.計量器製造事業について
5−1.計量器の製造事業

  正確な計量器の供給のために、計量法においては特定計量器の製造事業者については届出   制をとっている。届出は、電気計器を除き都道府県を経由して経済産業大臣へ、電気計器は直  接、経済産業大臣へ届け出る。

○届出製造事業者
 正確な計量器の供給のために、計量法においては特定計量器の製造事業者については届出制をとっている。届出は、電気計器を除き都道府県を経由して経済産業大臣へ、電気計器は直接、経済産業大臣へ届け出る。
○承認製造事業者
 届出製造事業者は製造する計量器について「型式」の承認を取ることができ、この「型式承認」を得た場合、検定に際して「構造」の検査を省略することができる。
○指定製造事業者
 届出製造事業者は、工場又は事業所ごとに、優れた品質管理能力を有している場合は、申請により品質管理等の審査を受け、それに適合すれば「指定製造事業者」の指定を受けることができる。
 この事業者に指定された場合、型式承認を受けた特定計量器に限り指定製造事業者の自主検査のみで(検定を受ける必要はない)、合格した特定計量器については「基準適合証印」を貼付して出荷することができる。

5−2.特殊容器の製造事業者
 牛乳など大量の生産される商品に使用される容器のうち、容器の形状等計量法施行規則で認められた特殊容器を用いる場合は、体積を計量する代わりに、内容物を一定の高さまで満たし、特殊容器の表示及び体積を表示すれば、そのまま販売することができる。


6.輸入計量器について
 外国において製造された特定計量器を輸入しようとする者は、そのままだと輸入後、検定を受け、合格したうえで販売しなければならない。しかし、経済産業大臣(電気計器関係は日本電気計器検定所)に型式承認を受けたものについては、同様に器差検定のみで販売が可能となる。
 また、海外で計量器を製造する事業者については、指定製造事業者と同様に「指定外国製造事業者」として、日本国内での検定を省略することができる。


7.計量標準供給制度の概要(JCSS)
 トレーサビリティとは「測定結果が、国際又は国家標準のような適切な標準に対して切れ目のない比較の連鎖によって関連付けられるという性質」と定義され、質量を例にとれば、キログラム原器からのトレーサビリティがとれていることが必要ということになる。
 経済活動のグローバル化、技術のハイテク化等に伴い、適合性評価分野における計量計測の信頼性付与、先端分野における生産管理といった取引の効率化、高品質・高信頼性化に資する高精度な計量への対応が必要となっている。
このため、平成5年の計量法改正では、計量標準となる計量器等(国家計量標準)を指定し、それを基準として校正等を行い、計量器の精度を公的に証明できる「トレーサビリティ制度」(JCSS制度)を創設している。これにより、一定の品質管理能力及び技術力のある事業者として認定された事業者(評価は(独)製品評価技術基盤機構が審査)は、校正結果について、国家計量標準とのつながりを示す標章(JCSSロゴマーク)を付した証明書を発行することができる。
特に海外企業との取引やISO9000認証取得の際には、保有する計量器のトレーサビリティの確保が要求されることとなり、国による標準器、標準物質の整備が急務となっている。


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